――― では今から座談会を始めます。まず初めに、各自自己紹介をお願いします。
鶴田:本公演、おぼろ小僧役の鶴田瑛司です。
七ミ:お花役の、七ミリッチです…(笑)
鶴田:言うと恥ずかしいですね(笑)
七ミ:ね(笑)
深山:K役の深山べべです。
千夏:みぃ役の千夏です。
――― 皆さん自己紹介が嫌そうですね(笑)。鶴田:じゃあ3で。
――― 3番ですね。質問は…「記憶に残っている中で、一番古い、”おぼろげ”な記憶は?」です。鶴田:あーー、そういう感じね!
千夏:曖昧ってことですよね?
鶴田:物心ついて初めての頃…
深山:ほんと一桁の年齢の時とかですよね。
鶴田:……無理矢理おばあちゃんにトマト食べさせられたこと。
一同:(笑)深山:嘘、無理やり?(笑)
鶴田:めっちゃ嫌がったのに(笑) けどそのおかげで今トマト好きになってます。
一同:へ〜七ミ:おぼろげな記憶…あの、赤ちゃんの頃のビデオとかあるやん、それを見たのか知らんけど、 布団の上でうちが寝てて、それをうちが上から見てんねん。そっから何か知らんけど起きて、ゴミ箱をすごい勢いで蹴って、めっちゃ走り回ってるのを上から見てる、みたいな…夢を見た気がする
一同:……(笑)七ミ:いや何か分からんうちも。これ。
――― 映像を見た記憶なんですかね。何歳くらいの記憶ですか?七ミ:わからん。なんかベイビーやった。
一同:ベイビー(笑)千夏:英語(笑)
七ミ:うちが見てるのはベイビーやった。
鶴田:締めくくりがベイビー(笑)
千夏:私、立ち入り禁止じゃないですけど、柵とかで銀のチェーンあるじゃないですか。あれをブランコみたいにして遊ぶのが好きやって。お母さんにやったらあかんって言われてたのにやってて、お母さんが家から出て来て見つかったのにびっくりして、そのままひっくり返って頭縫ったていう…
深山:えぇ〜っ!
七ミ:縫ったん…!?まじで…
千夏:縫いました。転ぶ瞬間も覚えてないけど、頭抱えながら車に乗るのは覚えてる…ていうくらいですかね。
七ミ・深山:こわ…。
千夏:幼稚園とかですかね。
深山:えぇ〜…ショッキングな…
七ミ:痛い…痛そう…
深山:私は…妹がいるんですけど、生まれるとき教えてもらってなくて。夜中に家に一人ぼっちで残されちゃって、なぜか4時とかに起きちゃって。「え、誰もいない!怖い!」みたいな思い出があるんですけど、その日にちょうど生まれたらしくって。
七ミ:え、生まれたときに目が覚めたと。
千夏:え、え、すごいすごい!
鶴田:超常現象。
深山:でもあんまりおぼえてなくて。ただ怖かった、みたいな。お父さんもいないし、部屋真っ暗だし、こんな時間に起きたことないし…。5歳くらいのときです。
一同:へぇ〜。七ミ:1から5?5。
―――5ですね。質問は、「江戸時代にあって今はなくなったものだけど、今もあって欲しいものは?」鶴田:江戸時代に「あって」?実際にあったものですか?
深山:あったけど、今はないものですよね…。
千夏:え〜わからん…。
七ミ:武士とかおったら困るしなぁ。
千夏:あ、じゃあ新選組がおってほしい。好きなだけですけど(笑)最近ハマってるんですよね。
深山:へ〜。
鶴田:いやぁ〜…新選組怖いっすよ。
一同:(笑)七ミ:実物を知ってるような口ぶり(笑)
深山:襲われたかのような(笑)
千夏:それ以外なんやろ。
深山:何があったのかも分からない。
千夏:あ、刀、刀。
鶴田:ええ〜
千夏:あって欲しいとは思わんけど(笑)危険な世の中になっちゃう(笑)
鶴田:銃刀法違反ですよ。
深山:そういうこと言っちゃう?(笑)
鶴田:法律は守らないと!
七ミ:…二毛作
千夏:二毛作!?
七ミ:二毛作!
鶴田:二毛作!?
千夏:に、二毛作…今でもあ、ありそう…
鶴田:今でもあ、あり、あり、ありますよ。
七ミ:お、おぅ…おう。
鶴田:あるっちゃありますよね。蕎麦とか。
深山:へ〜何でそんな知ってるん?
鶴田:おとんの知識。
一同:(笑)千夏:おとんて(笑)田舎出身な感じするなぁ(笑)
七ミ:江戸時代かぁ…忍者がおったらいつ自分が死ぬか分からんから怖いし、殿様おったら人いっぱい殺しちゃうから怖いし…
千夏:何故そんな恨まれるようなことしてる前提で…
七ミ:やっぱ…お姫様とか!
深山・千夏:あぁ〜〜。
七ミ:お姫様とかどう?もしおったらさ…臭そうじゃない?
千夏:臭そう!?
七ミ:だってお風呂入らんやん、お姫さまって。
深山・千夏:あ、あぁ〜〜。
鶴田:髪油でギトギトやったらしいですね。
深山:そうそう。
七ミ:らしいなぁ。
鶴田:やからお香焚いて。
千夏:あ〜匂いつけるみたいな?
深山:臭いを匂いで消す的なやつ。
鶴田:めっちゃ臭い。
千夏:やだな〜〜
七ミ:お姫様を温泉とかに急に突き落としてみたいよな。急に突き落として、「え、いいの!?今日入っていいの?!」って気持ちにしてあげたい。
深山:突き落とすんですか(笑)
鶴田:あ、もっと混浴にオープンな文化はあってもよかったかな、と。
一同:(笑)七ミ:あぁ〜
千夏:それって江戸時代はもっとオープンやったってこと?
鶴田:そうですよ、もっとオープンやったんですよ。
一同:へー。七ミ:でも知らん人と混浴しても嫌じゃない?
鶴田:いや、そこで知り合って、「おぅ、ねーちゃん!」みたいな。
深山:それは男目線だよ〜。
鶴田:まぁあったらいいなぁですけど…。
七ミ:あ、でもナイトプールあるじゃん。
千夏:ナイトプール(笑)
鶴田:あぁ、パリピの。
千夏:確かにそれの進化版みたいな感じしますね(笑)
鶴田:そこ一緒にします?(笑)
深山:あったらいいもの…あ、なんか、「大奥」ですかね。楽しそうじゃないですか?
鶴田:秦野がいっぱいいる感じ…
七ミ:すげー、イケメンがいっぱい。
深山:選び放題みたいな
千夏:最高やん
深山:まぁそういう文化みたいな。
千夏:あ、でもそれホストじゃない?
一同:(笑)鶴田:置き換えちゃだめですよ!ナイトプールも!
千夏:え、え、めっちゃ考えるの楽しい(笑)
鶴田:普通に身近なこと言うと、朝起きたらクリスマスプレゼント包装されてたの、ほんまに嬉しかった。
深山:嬉しい!(笑)
千夏:いつ?最近?
鶴田:幼いころに。でも今もされたいですもん。朝起きて、「はぁあああああ!」みたいな。「何かな〜?」って思って。でもちゃんと願い事してなかったら、知恵の輪とお菓子が送られてくる。俺の家庭では(笑)
千夏:やだやだやだ
深山:え〜〜、知恵の輪…
鶴田:めっちゃ萎えるで。
一同:(笑)千夏:私いっぱいあります、いろんなパターン考えられます。一個とか無理。
深山:朝起きたら…お城にいて、「今日からあなたはここに住むんですよ」って言われたい…
千夏:やばい、最強(笑)
深山:何が起きても嬉しいですよね(笑)
千夏:何やろう、でもやっぱ好きな俳優に起こされたい。ほんとにやばい。でも他にもいろんなパターン考えられちゃう。
鶴田:なんか置いてかれてる
七ミ:俳優ってなると、ここはすごいからね。
千夏:あ、あと朝起きたら執事とかいてほしいです。淹れたての紅茶とか持って現れてほしい。
深山:素敵!
千夏:至れり尽くせりをされたいわけよ。
深山:めっちゃいいですね、それ!
千夏:っていう願望が(笑)
鶴田;現実的な話しかできないんですけど、朝起きたら外に雪が積もっていてほしい。めっちゃ雪積もってたらすごいテンション上がる。
千夏:まじで?あんま上がらんわ〜。
鶴田:まじですか。上がりませんか?
千夏:まず雪があんまり降らへんしな。あと私寒いの苦手なんよね。
深山:私積もったら雪だるま作っちゃう。
七ミ:現実的なことやったら、髪の毛がめちゃくちゃきれ、あっ!…肌きれいになって欲しい…。身なりがきれいになっててほしい。
鶴田:これは男子おいて行かれる。
七ミ:でも現実的じゃないことを言えば、札束の分厚いやつドーン!ってあって欲しい。「えー!」ってなってめっちゃ眼覚めるし。「え、どうしよ、これからどうしよかな?(喜)」って嬉しくなるし、身の危険危ないなとも思うし、その一日でいろんな感情が味わえる。
鶴田:何かしら身の危険感じてますよね(笑)
一同:(笑)深山:瑛司めっちゃ可愛く思えてくるな、うちらめっちゃがめつい(笑)
深山:3で!
―――3番は…『あなたにとっての正義のヒーローとは?』です。鶴田:あ〜よくあるやつ〜。あ、今公演俺がヒーローなんか、自覚なかった(笑)
一同:(笑)鶴田:自分にとってのヒーロー…まなてゐさん。(自由劇場4回生、銭形平次役)
深山:まなてゐさん!?
鶴田:いやなんか、今回のシーンで名乗りの口上のところとか、あとマイムのところとかアクロバティックなところとか、色々あるんですけど…まなてゐさん何でも出来はるんで。
一同:確かに。千夏:すごい多彩って感じする。
鶴田:すげぇ、今回いてくれてよかったなって、ほんまに感じます。
七ミ:間違いない。
千夏:まなてゐさんはほんまにすごい。
鶴田:皆さんこれ、もっとときめいてもいいやつなんじゃないんですか?
深山:ときめく…
七ミ:でもそんなに誰かに助けられたことある?
鶴田:いやそこは妄想でカバーするんでしょ。
千夏:あ〜…
深山:あ、でも「花男」(ドラマ:花より団子)の花沢類とか割とヒーロー感あるなって感じます。
七ミ:最終回でバイオリンあげてたよね。
千夏:あげてたあげてた!
深山:やばいですよね!めっちゃ花男好きなんです〜。でも松潤派です。
一同:(笑)千夏:年取ってからさ、松潤可愛いって思うようになった。昔は花男見てるとき「松潤無理やわ〜」って思ってたけど、この年になって見る花男は、めっちゃ松潤可愛い。
深山:見る目変わりますよね!
千夏:うん、めっちゃ変わる!
深山:わかります!!
千夏:待って。、ヒーローって難しいんやけど。
七ミ:あ。つんく!なんか、めちゃくちゃ落ち込んでもさ、人に言ったら「あ、気遣わせちゃった」ってなるやん。でもつんくの書いてる歌で、めっちゃ落ち込んでるときに聞いたら「あぁありがとう」ってなるやつが多くて。最高って感じ。
鶴田:すごい、いい話。
七ミ:好き。めっちゃモー娘。好き。
鶴田:今のモー娘。どうなんですか?
七ミ:今のモー娘。ねぇ…今も今でいい。だって無条件に「君最高」って言ってくれる歌詞最高じゃない?七味:なんか「キミのこういう繊細なところが最高」って言われたら「おおん」ってなるけど、「キミはマジで最高だから自信持って最高」って言われたら「おおおおう(喜)」ってなる。
一同:(笑)千夏;自身もてそう(笑)
七ミ:「頑張らなくてもええねんで」ってずっと言ってくれる歌とかある。よくわからん歌が多い。
千夏;私も嵐と宮野真守の歌で一曲めっちゃ好きなのがあって。元気出るというか、それこそ「頑張らなくていいんだよ」って感じの曲があって。一時、元気ないとき、ずっと聞いてましたね。
深山:じゃあ3で!
―――3…『義賊は正義か悪か』、です。深山:あ〜なんか永遠のテーマって感じですね。
鶴田:義賊ってことは、盗んではいるんですね。一応ね、大名様とかから勝手に盗んでますもんね…。
千夏:「盗みは世のため人のため」。
鶴田:その、貧しい子供たちのためを思って金持ちから金盗んでるけど、それはいいことか悪いことか…。その大名がね、悪い大名やったとしたらまぁいいかなって思っちゃうし、それが人情かなって思っちゃいますけど。いいことしててお金持ってるだけやったとしたらね、流石にね、盗ったら悪になってしまうかなと思いますね。相手によりけり…これ言ったら、終わりか。
深山:いやほんまそれ、同意しかない。
鶴田:りっちさんはどうですか?役が女義賊ですもんね。
七ミ:確かに、悪い人を懲らしめていい人を助けるって言うのはいいことかもしれんけど、結局はそれってさ、皆自分の物差しで測ってるからさ、悪とか善とか決めるのは何か傲慢な気がする。
鶴田:す、すげぇ、何か悟ってますもん(笑)
七ミ:何か頭よくない?
鶴田:そんなこと言われたら僕の主張が稚拙なものに…。
七ミ:まぁうち3回生やからな
深山:まだまだやな(笑)
鶴田:年の功。
千夏:いいことか悪いことかって言われると、どっちでもないですよね。結局は。どっちとも言えるじゃないですか。どっち側の立場に立つかって話なわけで。何とも言えぬ…答えにならない答えで…
七ミ:でも、「何とも言えぬ」って派閥と「悪い!」って派閥があったら、絶対「悪い!」の派閥にあぁ〜〜ってされそうじゃない?
千夏:確かに。悪いとも思ってますもんね。いいとも思ってるけど。
―――鶴田さんは相手によるって感じでしたが、千夏さんは根本からして良くも悪くも両方あるって感じですかね。鶴田:…僕も千夏さんの意見によりたい感じする…
深山:今更(笑)
鶴田:訂正してくれません?「僕もそう思います」って言ってる風に…(笑)
一同:(笑)深山:えー、ほんと皆さんちゃんと考えてはる…。え、でも、めっちゃかっこよくないですか?義賊。 かっこいいし。なんか…その人たちがいないと、江戸時代とかってバランス保たれないんじゃないかっていう。どうやっても絶対お金の差は生まれるし。
鶴田:不公平やと。
深山:うん、同じ人間やのに。
七ミ:…頭が一番いい意見出た。
千夏:キングオブ賢い。
七ミ:すげぇ、蜂がいないと植物は生まれないみたいなやつ。
一同:(笑)深山:そういう感じ?(笑)
千夏:楽しむ。楽しんでるんで…見てください(笑)
深山:コンビ芸なんでね(笑)
千夏:確かに!めちゃめちゃべぇちゃんと仲良くなりました。
深山:常一緒にいますもんね。
千夏:今日も朝一緒に来たしね。
七ミ:爪も一緒やしなぁ。イメージカラーやねん、これ。
鶴田:何か、クサイ演技してるんで。そのクサさを味わってほしい。まぁ、名乗りとか超クサくやりたいんでね。このクサさがかっこいいと思わせたいですね。
七ミ:うち、ジゲキでヒロインやれると思わんかったから…頑張るね。
一同:(笑)七ミ:だってピンクの衣装とか着ると思わんかったもん。
千夏:確かに、ピンクのイメージないですね!
七ミ:体験リーグも真っ黒やったし。新人公演も黒とグレーやったし。でも最近役者いっぱいやらせてもらって「楽しい」って感じてるから、その「楽しい」が伝わってくれたら。自分が楽しかったらいいし、見てくれた人に覚えてほしいね。
深山:…頑張ります!もうすごい、すごい作品だと思うので。ジゲキの集大成のような
鶴田:集大成!?ジゲキ終わるやん!
深山:ちゃいますちゃいます!なんか、ジゲキが得意な、ザ・エンタメをね。ジゲキしかできないような舞台だと思うので。衣装も大道具も殺陣やパフォもすごいし。参加させて持ってるだけで感動って感じなので、負けないように頑張ります。
―――ありがとうございました!